『別册サイエンス 数学ゲームI』の記事をAssistantIOさんが要約したもの。
4人から8人の競技者。
順番に親になる。親は秘密のルールを作り記録する。
親は2組のトランプをよくきり、親以外に14枚ずつ配る。
親はゲームをする机上の左端に「出発札」と呼ばれる札を置く。
親の左隣から時計回りに親を除いて数え、 出発札の数になった競技者が最初の札を出す。以降は時計回りに進む。
各競技者は1枚以上4枚以下の札を出す。 親は全部の札がルールに合っていれば「よし」といって出発札の右側に順にならべる。主線という。1枚でも正しくないときは親は「違う」といって最後に出された札の下にならべる。副線という。間違った競技者は出した札の2倍の札を貰う。
競技者が出せるカードがなくなったと思ったときは「手がない」と宣言して 自分の持ち札全部を見せる。全部が正しくて4枚以下のときこのゲームは終わる。5枚以上のときは新しく4枚少ない持ち札を貰う(6枚だったらそれを捨てて2枚の新しい持ち札をもらう)。 宣言が間違っているときは親は正しい札を抜いて主線上に置く。 間違った競技者は残りの持ち札を手に戻され、罰として5枚の札を貰う。
親の秘密のルールがわかったと思う競技者は自分は予言者であると宣言する。 予言者は出された札を判定し、誤った札に罰の札を配るなど親の職務を代行する。 ただし予言者の宣言をするには次の条件をすべてみたしていなければならない。
ある人が予言者になったら、そのとき出した札に印をつける。チェスのキングかクィーンがよいだろう。
予言者になった人は追放されるまで札を出さない。それまでどおり時計回りにゲームは続く。
他の競技者が札を出すたびに、予言者は「よし」か「違う」と判定する。 親はそのあと、予言者の宣言を「正しい」、「正しくない」と判定する。
正しいときは、予言者は予言者のいないときの親と同じ様に札を ならべたり罰の札を配ったりする。正しくないときは予言者はただちに追放され、偽予言者と宣言される。偽予言者のつけた印は取り除かれ、親は罰として偽予言者に5枚の札を配る。
予言者が追放されたあとは、親が再び職務を行ない、札を正しい位置に 置く。ただし、追放のきっかけになった競技者の札が誤っていても罰の札は配らない。 この例外処置の目的は競技者に異常な手を予言者の追放をめざして やらせるためである。
「予言者がいて、競技者が出せる札がないと信じたときの場合は めったに起こらないので、その規則は必要になったら参照せよ」 とありますが、上に述べた場合とほとんど同じで類推できます。
予言者がいない場合、30枚の札が出されたあとに誤った札を出したり 誤って出せる札がないと宣言した競技者は失格となり、罰の札を貰ったあと その回のゲームから除かれる。 予言者がいる場合は、予言者の印がついたあと20枚の札が出されるまで 失格は延期される。
次の場合。
一回のゲームが終了したときの持ち札の数が 最大の競技者(予言者も含む)が0点。 それより少ない札の数が他の競技者の得点になる。
ボーナスとして
このゲームは自然あるいは神と科学者の関係を模倣しているのではないか とマーチン・ガードナーはこの記事を結んでいます。—AssistantIO